秘密の部屋 2015年11月13日 日々 コメント:2

Cycas shanyaensis

Cycas shanyaensis

今では切欠など脳裏にかかった灰色の霧の彼方だが、春先からソテツにハマってしまい、あれこれと買い集めているうちに20鉢程度が玄関先に犇めくようになってしまった。熱帯にその多くが産するソテツは日本の冬には耐えられないので最初、日本の野外でも越冬出来るような例外的に耐寒性の強い種(高山性であるとか)に絞って集めていたのだが、その内にどんどんと深みへと分け入り「そういえば使わなくなったガラス温室があったな」とか「これなら玄関の中にとりこめばギリギリ越冬出来るんじゃないのか」とかなんとか、その軌道は物欲にそって正しく捻じ曲がって行った。所違えどやらかすことはいつだって変わらないのである。
この類ではやはりアフリカのオニソテツ、所謂Encephalartosが抜きんでた人気であるが、管理人はエンセを含めて諸々買い集めた結果、どうも中国だのラオスだのミャンマーのクソ山奥の更に高い山の斜面の一部にしか生えて無いようなのに強烈に魅力を感じる。
ソテツの魅力はその生命力そのものである。武骨な刺々しい基部から瑞々しい新芽を次々と繰り出してゆく様子は活力に溢れ、その新芽が伸びきった後に完全に葉を展開する様は何度見ても新鮮である。愛おしさ余って迂闊に手を触れる度に茎に備える棘が突き刺さって流血の憂き目にあい、その時は流石にクソがと思うが、それでも数秒後にはなにやら生暖かい気持ちが心を満たすのである。気持ち悪い、自分で書いていて本当に気持ちが悪い
そうやって己の物欲に任せて次々と鉢を増やしていったら、遂にはガラス温室にも玄関にも収まり切らないぐらいの数に達してしまった。納まりきらないことなどとうに気が付いてはいたのだ、ただもうちょっといけるかなぁって思ってただけで要は何も考えていなかったというのが何よりも正しい。だって蛇とかヤモリって10匹飼うのも20匹飼うのも一緒じゃないですか。ソテツだって同じですよきっと。
しかし飼ってないのと飼っているのとでは違うのである。いくらなんでも初年度で全滅というカタストロフだけは避けたい。無い知恵絞って考えた挙句、事務所の半物置と化していた部屋を少しずつ片づけて入れ替わりにソテツの鉢植えを置いてじりじりと占有面積を拡大、ついに占領することに成功。ガラクタがいつの間にかソテツに置き換わる怪現象である。ここにオイルヒーターを設置してみると成程いい具合に温まる。これでやっとソテツ連中の冬季の越冬温室が出来上がった。片付けられてがらんとした部屋に置かれたソテツはなんだか申し訳なさそうに見えるが、そう思わなくてはならないのは私であることは明白である。しかし私の脳裏には「あれもうちょっと置ける?」と既に不穏な考えが過っていた。

コメント

行く末を考え、ブレクナムとかでいいんじゃないでしょうかと言ってみる
  1. 2015/11/14(土) 01:07:00 |
  2. URL |
  3. まわた #-
  4. [ 編集 ]
両親は私に五体満足な健康体と、シダを必ず枯らす力を授けてくれました。
  1. 2015/11/14(土) 19:47:21 |
  2. URL |
  3. 管理人 #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する