かつての絢爛 2015年03月24日 Pachydactylus コメント:0

Pachydactylus rugosus

Pachydactylus rugosus

魑魅魍魎渦巻く暗黒大陸において、パチダクティルスという大所帯のヤモリは適応と拡散の果てにいくつもの傑作を生みだした。その中でも原産地の地理的、政治的な理由によって輸入が実現せず、パチダクティルス全部乗せフル装備最上位互換といった趣でありながらも長らく幻獣と語られてきた種。

今から7.8年ぐらい前だと思うんだが、アメリカで始めて売りに出た本種はトリオで確か4500ドルほどであったと記憶する。
当時、リストにその名を見つけた時の衝撃たるや半端なものでは無かった。当然その時は(今も)手も足も出ず、リストに載っていた写真を恭しく保存するしかなかったが、どうしたことかこのヤモリ、一度飼育下で殖やされ始めると恐るべき勢いで値段が下がり始めた。具体的に言うと2年で1000ドル下がるのである。いくらなんでもあんまりではないのかと憤るが、どうやらこのヤモリは一度メスが産みはじめると凄まじい数を産むらしく、最初に手に取ったブリーダーのところには数年で数がだぶつくまでに至る。しかも、アフリカのヤモリに特有の何故かオスが出ないという現象が顕著であったため、ある時期市場にはあぶれたメスが当初の値段からはここまでの凋落も想像できまいといったところまで落ちぶれて出回っていた。
現在では恐らくヨーロッパでしか継続的な繁殖はされておらず、多分アメリカにはそこそこの数が出回ったのにも関わらず現時点で繁殖させて流通に乗せられるほどの数はいないんじゃないのかと疑っている。今回のペアは当然ヨーロッパのCB。

今考えると、ホントに数年前のパチダクの貴種珍種ラッシュと言うのは一体何だったのであろうか。
おおよそ花のある連中と言うのはほぼあの時に消費されてしまったように思う、あの時見た連中はいまではほぼ幻と化したが、唯一このルゴッサのみが且つての絢爛を今に伝えるのみ。
あの時マキュラタスを無理しておいてでも買っておくべきだったと、今でも夢に見る。あとナマクエンシス。あれを買い逃したのはここ10年でもベスト3に入るぐらいの失態であった。

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