灰色の亡霊Ⅰ 2014年12月22日 Mediodactylus コメント:0

Mediodactylus russowii

Mediodactylus russowii

中央アジアを彷徨う灰色の亡霊。記載は1887年と古いが、イマイチどこに属するにも座りが悪いようで分類の変遷を見ると記載当時からあっちこっちに飛ばされては居場所が変わり、実に様々な名で呼ばれてきた経緯がある。

やや寸詰まりな3頭身ぎみな体躯は荒く逆立ったような鱗で覆われて非常に独特な見た目をしており、形状的にはCyrtopodionが一番近しいのだがこの種を知らない人に「Cyrtopodionに似てますね」と言ったところで、当のCyrtopodion自体非常にマイナーであるため、なんかトゲトゲした小さいの、的な極めてふわっとしたメディオのメディたる重要な点が何一つとして伝わらないのが実に口惜しいところである。私に言わせればあちらよりよほど洗練されていて、デザイン的に綺麗にまとまっている印象があるのだけど、如何せん知名度の問題は解決し難く、今回の入手の際にもこの種が如何なるものかと説明する時に(大体私の思い入れが激しすぎて先行して迸るため)実に歯がゆい思いをした。最終的には「兎に角カッコいいんですよ、中央アジアで一番カッコいい。メディオの最高傑作です。ですからググってください」等と一から十まで丸投げの説明で切り抜け、今ここに本種がいる。
実に適当な経緯でやってきたのだが、流石に実見した瞬間は瞳孔と毛穴が開いた。これぞ追って求めたメディオダクティルスの最高傑作。灰色の亡霊、廃墟と荒野の妖精にして中央アジアの彷徨者。よくもまぁこんだけの小さい体に乾燥系ヤモリの萌え要素を注ぎ込んだものかと、インテリジェンスデザインの可能性を疑うレベルでの完成度。こんなもんが公道走ってたら過積載で一発免停である。間違いない。

Mediodactylus russowii


ロシアのフィールドハープフォーラムで野生下の写真を見た時はもう少し大きく感じたのだが、現物の頭胴長は約3㎝。普段ヤモリは大型種を好む傾向がある私としては、もうこれはヤモリでは無くて虫のサイズである。最大では10㎝前後に達するという話であったが、今この大きさで雌雄の見分けが付くということはそれも怪しい。
数年前にゴナトデスが諸々入った時に「いくら綺麗でもこの大きさでは飼えないわ」と思ったものだが、今自分が手にしているものの大きさときたらどうだ、全く笑えないではないか。
と、思ってたんだけど先ほど小さ目のコオロギをばらまいてみたらひょこひょこ走って(壁面は登れない)食べたので、そんなに心配をするような生き物では無いのだろう。本来非常に過酷な環境で生きている生き物であるし。

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