海月の日々 2014年05月02日 日々 コメント:0

出雲大社

親族の結婚式に出席するためにここ数日島根県の玉造温泉に滞在していた。
式自体は出雲大社でつつがなく終了したが、私が家族を代表して一人で向かったため式が終わった途端に何もすることも無くなり、あとは帰りまで何処へ行くことも無く、その後帰るまでものの見事に一歩も滞在先の旅館から出なかった。

滞在中は部屋で電書の開高健全集と塩野七海のローマ人の物語を読み、適当に眠くなるとそのまま目を閉じて眠り、数時間して起きると温泉に入ってから食事をし、ロビーのラウンジでipadからネットに接続してパズドラを回し、また部屋に戻って開高を読み、パズドラのスタミナが回復するとまたロビーのラウンジまで降りてパズドラを回し(部屋にはwifiが飛んでない)夕飯に出る隠岐牛とノドグロを李白で流し込み、深夜の誰もいない温泉で奇声をあげ、明け放った窓から恐らくはカジカガエルの鳴き声が聞こえる中で眠り、島根発祥だという善哉を食べながら開高を読み、足湯につかりながらパズドラを回し、全く誰とも会わず、誰ともまともに喋らずに海月のようにふわふわと温泉に浮き沈みし、普段憧れて止まぬ読んで寝る生活に時間を蕩尽した。

お蔭で帰る頃には日本語をまともに喋れなくなり、旅館からタクシーに乗り込むと行き先に「空港」と言いたいのだが、口の中のどこを探しても「空」も「港」も見つからずに口ごもり、やっと喉の奥から言の葉を引っ張り出して繋げるという有様。タクシーの運転手からしたら乗ったはいいが、行先を告げずにやや暫く口をもごもごさせている私は不審の二文字以外に評する言葉が無かっただろう。

島根は良いところでした。どこにも行かなかったけども。

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