理解する 2012年05月24日 キングスネーク コメント:0

グレイバンドキングスネーク

先日のイベントで唯一購入したもの。
イベントの内容は、その後のろくでもないメンツでの、ろくでもない話し合いの、あまりの闇の深さに全部吹き飛んだ。

グレイバンドキングスネーク

オス

グレイバンドキングスネーク

メス

ロカリティはリバーロードとあった。
グレイバンドのロカリティは私にはさっぱり分からない。とりあえずよく言われるロカリティをグーグルアースで巡ってみても、そもそもがテキサスとメキシコとの境目あたりの荒涼とした岩場や荒地が殆どで、正直どこも同じに見える。

新大陸の蛇で、これほど私が理解できなかった蛇はこれをおいて他はない。
最初にまず、何しろ高い。何かモルフでもないのに聞いた事もないロカリティが冠されたハッチリングが数百ドルで売買されているのがなにより理解できない。他の産地に比べて見目美しいならまだ理解できるが、実際写真を見てみるとほぼ例外なくなんでこんなもんが、ってな具合に地味だ。

そんなに特別な産地なのかと思って、グーグルアースなんかで辿ってみれば、ほぼ間違いなくテキサスとメキシコの境目で、政治的に微妙なのか、それとも物理的に危険なのかはしらないが、兎に角なんとも微妙な位置で、結局それがどう値段に結びつくのか理解できない。別に実際見た目に遜色が無ければ、そして特別そこが美しいわけでないなら他のとこでもいいよな、と毎度思う。
あそこらへんなんて不法越境者と、麻薬取引のマフィアしかいないんじゃなかろうか。

そこでグレイバンドオンリーの「Alterna: The Gray-Banded Kingsnake」と言う本を買ってみたら、にわかにこの蛇に対する見方が変わってきた。
何しろこの本、写真が美しい。そもそもがビジュアルを前面に押し出した構成なので、実にとっつきやすく、眺めているだけで楽しい。
ページを捲るにつれ、あれだけ地味なだけに見えたグレイバンドが俄かに、魅力的に鈍く輝きだしたではないか。
あの上品な灰色の胴体に、鮮やかながらも落ち着いた色調の赤、鱗の一枚一枚が実にシックなグラデーションを成している。初めは奇怪に見えた飛び出した目も、今となってはテキサスの夜を生き抜く適応と知れば、なんとも深海魚的な魅力も湧いてくるというもの。あれだけ地味と蔑んだ名も知らぬロカリティものも、今ではアースカラーの宝玉に見える。
そして対応するかのように反対に私の目は鈍く濁りだした。
もうグレイバンドしか見えない、なるべく汚い、地味で、黒いのが欲しい。

その後はいつも通り、熱病の如く欲しくなった。
ただこの蛇は自分が納得いくような個体を選ぶとなると難しい。ここまで来て、お金を出す段になって、初めてこの蛇の業の深さを知った。
アルテルナで観たような、見ただけで心躍るような汚くて、黒いグレイバンドなんてまず売ってない。
そもそもこの蛇は、夜行性で且つ、人里離れた岩場に生息しているので、自然下での姿を見るのが大変に難しいらしい。
フィールドハープ覗いてもまともな野外での写真なんてほんの数点しかない。まだアリゾナドウキョウナメラとかのほうが枚数がある。
当然、そんなもんを捕まえて殖やして、餌付けて売るんだから、そりゃ値段に反映されるわなぁということがやっと理解できた。バックグラウンドを理解するってのは大事ですね。


正直、私は本当ならこれとか、ゾナタとかを飼いたいんです。
それなのにムスラナだのインドのヘミダクだのが私を捕まえて離してくれないんです。
なんであんなもんにこうも振り回されなくちゃいけないのか。私が年をとっただけだということは薄々気が付いてますけど、なるべくそっちに目を向けないように、今日はここまで。



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