自分を騙して生きてゆく 2011年12月11日 Hemidactylus コメント:0

今日はまず「Hemidactylus leschenaultii」でイメ検して頂きたい。

最初そのヤモリを知ったのはGGAの会誌の裏表紙にそれはもう素晴らしい個体の写真が載ってて、それを見て脊髄反射で欲しくなったのがファーストコンタクト。
当然インド原産であるから、そう簡単に入荷するモンではない。が、しかし、世の中には殖やして売るようなキチガイもいる。
長々と続くリストのヘミダクの欄に燦然と輝く「Hemidactylus leschenaultii 」の文字を見つけたときのあの興奮。決して安くは無い額だったけど、なんとかなりそうではあったので、早速オーダー。

Hemidactylus leschenaultii

Hemidactylus leschenaultii

そしてこれが来る。
最初デリカップの中で縮こまってるこいつら見たときはなにかの間違いかと思った。
うん、これ、あれだ、ハウスゲッコーだ。要は餌用ヤモリだ。
一応ヘミダクティルスというヤモリには人一倍の邪な愛情があるつもりだが、これに関しては流石に何の言い繕いも弁解も出来ない。誰がどう見ても、何をどうしても、これはハウスゲッコーで、要は餌用ヤモリにしか見えない。
目の前の現実よ、少しでも情けがあるなら私の心が砂と化す前に、さっさとこのヤモリをどうにかすることだ。
三分待ってやる。

しかし、ヘミダクなんて大抵の種はこんなもんなのだ。この種の特徴はあの独特の模様にある。
入荷したばかりで、きっと落ち着かないから本来の色ではないに違いない。ラコダクみたいに霧吹きして湿度を上げたり、暗いところで落ち着かせればきっとあのGGAの会誌の裏表紙みたいな模様が浮かび上がるに違いない。きっとそうだ、いや、そうでなければならない。
そうで無ければ、これは紛れも無くハウスゲッコーで餌用ヤモリのそしりを末代まで逃れられぬ。

しかし、待てど暮らせど霧吹けど、現実は変わらなかった。三分待ってもだ。

どうもこのヤモリ、分布が広いのと合わせて、色彩的にも驚くほどパターンがあるらしい。
周囲の環境に合わせて諸々あるっぽいんだけど、インドでは割と普通のヤモリらしくって、ビルの立ち並ぶ都市部でもその姿を見る事が出来るようだ。そしてその都市部で撮影された本種の写真ってのが、全く間違いなく上の二枚みたいなやつで、要はこの種のいいところを一切削ぎ落とした潔すぎるカラーパターンで、これも間違いなく本種の一色彩パターンであり、そもそもそんなに珍しいモンでは無いと知ったときに、私の心は砂と化した。

今回のこの一件で、珍しいもの、高価なものが、イコール素晴らしいとは限らないという当たり前の現実を身をもって教えてくれたに違いないと、自分に言い聞かせてはみたものの、身銭を切って知ったのは他ならぬ自分なので、一体これは誰が誰を戒める教訓なのかとさっきからずっと考えているんだけど、未だに答えが出ない。
今日はもっと強い酒がいる。

アリヅカナキヤモリ

君は手ごろで見栄えがして、しかも殖えやすくて素晴らしいと思うよ。
聞いてくれよ、上の餌ヤモリ、きみらの十倍じゃきかないぐらいするんだぜ。

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